基本独り言です\(^o^)/
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2025/07/18/Friday
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ひよさんへ【first-その①】
2011/11/09/Wednesday
ひよさんへ贈る、遊戯王5D's 満足夢^ω^
ファーストコンタクト!その①
ファーストコンタクト!その①
1
「俺と一緒にこないか?」
その出会いは必然であり避けては通れないと分かっていた。
しかし鮮烈すぎたその邂逅を、私はこれからも忘れることはないだろう。
***夢なんか書いたことねぇよ5D'sの世界分かんないから適当よろしく!
私はチームには属していない。
理由は二つ。
人と馴れ合ってする決闘に魅力が感じられないのと、ただ単に集団行動に縛られるのが嫌なのだ。こんな理由は何にもならないし、馬鹿だ馬鹿だと言われるのは分かっているが現にこうして私は未だ無敗状態でいる。つまり、やはりその集団行動すらも無意味なのだと。
元々決闘というものにそこまでの思いがある訳ではない。ただ私は生きれればそれでよかったし、そんな娯楽が長い時間の中でも衰えることなく生活の一部として浸透していること自体には興味があったが、至って冷めたものに変わりは無かった。
ただ生きる―――それがここ、サテライトで如何に難しいかを知るまでは。
決闘をしない者は力のない者としてこの弱肉強食世界で扱われる。だから私はカードを集めた。
私には頼れる大人なんて存在しなかったし今更頼れる性格でもない。デュエルモンスターズは、そんな私が一人で生きていくに丁度良い力だったのだ。
自分の力となるモンスター達を信頼しているし、大切にも思っている。まるで一人じゃないみたいだと思って、そしてそれはすぐに忘れられた。
だって必要ないんだもの。一人だろうとなかろうと変わらないでしょう?だけど―――
「おいお前か?一人でここら辺牛耳ってるってヤツ」
流石に、ここまで多勢に無勢となると―――
「リーダー様が聞いてるんだよ!お前なのか!」
―――ひくわぁ。
私の周りを囲むのは十数人の黒い影。一様にギラギラした目で見てくるから、同じデュエルギャングのチームで例の派閥争いをしているんだろう。私には関係ないけれど。でもここまで有名になってるんだったら早いとこ場所移せば良かったなぁ。
廃屋から出てきた所をあっという間に囲まれてしまったので逃げ場はない。チームだったら建物の中に戻って一旦作戦会議とかにしてもいいんだろうか。生憎私は一人なので必要ないけれども。まぁ逃げ場なんてあっても逃げる気がないのでそれも必要ないかと思い直して、私は前の男達を一人ずつ眺めた。
思えば、今まで闘った奴らは行儀が良かった。
一対一、多くても三人が私が今まで一度に相手した人数だ。こいつらみたいに一度に囲んでしまえば人間の処理速度は知れたことであるし、女である私に勝ち目はない。中にはマーカー付きの悪人面もいるから侮るべきではないだろう。こいつら結構頭がいいのかもしれないなぁ。
「頭ぁ、こいつっぽいですよ?」
「ダサい服着てますし負けた奴らに聞いた特徴にも合ってます」
「まァー顔は聞いてた程綺麗って訳でもないですが」
ハイ、前言撤回。
こいつらも今まで闘った奴らも大馬鹿の見る目ないアホばっかりだ殺すぶっとばす叩きのめすやっぱり殺す!!
私のこの服は小さい頃お世話になった家の叔母さんが「早苗ちゃん、外は寒いでしょうこれ着てね」ってくれたものだ。そして私の顔のことは親に言え阿呆共。あとリーダーだか頭だか知らないけど呼び方は統一しなさいよ馬鹿っぽさが際立って腹立たしい。
「おい女ァ、逃げてもいいんだぜ?」
「おーそうだ許してやるよォ」
「ほらほら泣いて請えよ…」
いやもうなんていうか、腹立たしい。私を舐めるのは一万歩譲って許してあげるけど、覚えておきなさいよ。私が、どういう存在なのかを。
「………」
「ハハッ例え女だろうが決闘してる時点でお前はただの邪魔者。容赦しねーぜ?」
「……そう、分かってるんじゃない。私は決闘者よ」
「あぁん?」
「決闘者が、…売られた喧嘩買わないでどうするってェーのよ!!」
勢い良く左手を伸ばすと、備え付けてあったディスクがまるで意思に呼応するように動き出す。この機械音が好きだ。私がここまで決闘を続けてこれたのは、『デュエル』に散りばめられた遊び心に心揺らされるからなのだろう。
男達は威勢良く声を上げた私に一瞬びびった様子だったが、すぐに気を取り直してまたにやにやと薄ら寒い笑いを浮かべてきた。
さっきも言った通り、現状は最悪だ。逃げ場は無くした、相手はルールもクソもない、集団リンチと言っても過言じゃない。女相手に何をって私も思うけど、この世界では女も男も関係ない。最悪な状況だけど逃げないのは相手の言う通りになるのが釈だというのもあるけれど、何より自分の負けん気が降参なんて選んでくれないのだ。
「勝ち目がないのにやる気かよこの女…」
「勝ち目が無いとしても、闘うに決まってるでしょーが…!」
「チッ、仕方ねェ」
負ける気はみじんもない。
生きるために必要なら、試練は乗り越える。
そうやって生きてきたのだ。
だから私は気合いを込めるために「デュエル!」と咆哮しようとして―――
「なかなか面白いじゃねェーか」
いつの間にか沈んだ陽の代わりに昇った月が雲間から覗いて場を照らす。
忽然と現れたその男は、その場に居た全員の視線を集めながらも悠々と微笑んだ。
「…満足、させてくれよ?」
―――その笑みに、全てを持っていかれたのだ。
***
その②へ
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