基本独り言です\(^o^)/
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2024/09/23/Monday
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傍にいるじゃん!
2011/11/26/Saturday
(緋莢誕・2011)
あの集団はバカばっかりだけど、その中でも特にバカだと思う。
それを上回るアホはなんだかんだで楽しく生きていけるだろうからおいといて、とりあえずそのどうしようもないバカを一人にする訳にはいかないのだ。だって、一人にしたら、死んじゃいそう。
他の皆がどう思ってるかは分からないけれど、でも似たようなことを危惧してるんじゃないかとは思う。皆なにかと理由をつけて構いに行って、寂しがるおバカさんに安息を与えてる。無意識か意識的かなんて重要ではない。それをしてくれる人がそれの周りにいることが分かって心底ホッとした。
私は見かけによらず心配性なのだと言われるが、そのバカについてはこのくらい過保護にして丁度いいくらいだ。なにも、生活についてとやかく言うわけでも世話する訳でもない。勝手に心配しているだけなのだから。
そもそも実際一人にしたっていくらバカでも死にはしないだろう。
出会うまで一人で生きてたと言うし、趣味の時間も必要だ。ただ、それでも死んでしまうかもしれないと漠然と思う。
一人に慣れたバカに、アホが手を広げた。たったそれだけで一人から抜け出した、それ故に私は不安なのかもしれない。
バカはすべて諦めていたと言っていたが何処かでは信じたいと思っていたのだろう。いくら汚れたって、バカはバカだ。単純なのだ。だから、何をするかわからない。
やはりどう考えたって間違いなく、牧村緋莢は一人にしてはならないのだ。
「それってさ」
アホが、アホ面で笑う。
当たり前のことだった。
「陸が傍にいれば、問題ないよな」
…そういうことを言いたいのではないのだけれど。アホはアホだから仕方ない。
―――時々緋莢見てるけど、なにかあんの?
言われて初めて自覚したことにびっくりした。なんとも気恥ずかしいことに、薪に気付かれてしまったのにもまた驚いた。アホはアホでも、俊敏なアホの薪は、よく人の仕草に気を配る。鈍感だから意図を本人に聞いてしまう稚拙さがなんとも言えないが、今まで自覚すらしていなかった視線のやり場に困ってつい饒舌になってしまった。アホは私だ。
「緋莢、誕生日だしなー。今の話でもしてやっかな」
「は!?」
「陸が心配してたぞって」
「いやいや…!やめてよね!?」
なんでこんな無神経に話してしまったのか、ああ、ほんとに今日はどうかしてた。
緋莢を一人にしたら危ういというのは、自覚はなかったが相当感じていたらしい。大勢に囲まれている彼を見ると安心して、人の触れ合いを遠くから見ている彼の目をみると心がざわついていた。
もう、居るのに、と何度も思った。
―――陸が傍にいれば。
それじゃ意味がない。皆がいなければ、彼には足りない。
だけれど、そうだったらどんなにいいだろう。そうだったら彼は気付いてないだけなのだ。こんなにも傍に居たいのに。
「陸」
傍に居るのに。
「あっ緋莢」
薪は、私を呼ぶ声がした方に顔を向けて楽しそうに笑う。どうやら私の背後にいるらしい彼を、ゆっくりと振り返ると目があった。
「なにをしてるんだ」
「陸がさ~言いたいことあるらしいよ」
「な、ちょっと!」
やけに声を弾ませていると思ったら、どうしても緋莢にさっきのことを伝えたいらしい。何を言い出すのと怒る前にあのアホは幼なじみの元へ駆けていき、私は緋莢に捕まった。
不思議そうに首を傾げた緋莢の、肩には″本日の主役″の襷。首もとには大きなわっかがかけられていて、それはパーティーの飾り付けに使われるようなキラキラと眩しいものだった。
恐らく、薪が買ってきたのだと思う。幼なじみに止められつつも雑貨屋で下らないパーティーグッズを買い込む姿が目に浮かんだ。
買うアホもアホだが、素直につけるバカにも呆れるしかない。
でもお陰で、言うべきことを一つ思い出した。
「言いたいことって?」
「…誕生日でしょ」
「へ?あ、ああ」
「おめでとう」
「…ありがとう」
ついでのように言ってしまったけれど、これでもすごく緊張している。心臓はバクバクだ。
慣れない言葉なのだろう。照れ臭そうにはにかんだ顔を目に焼き付けて、私はもう一つ、言葉を溢した。
「生まれてきて、くれて」
「?」
「…ありがと、ね?」
言った瞬間、余りの自分のらしくなさにぶわっと羞恥が広がる。こんなこと普通あまり言わないよね、と赤くなったり青くなったり大忙しだ。
でも言っておきたかった。今日ならば許されると思いたかった。
いなくならないでほしい、そんな我儘な願いさえ。
緋莢は、私を丸くなった瞳で見つめ暫し固まった後、ふと体の力を抜いて口を押さえた。
戸惑っているような彼の頬は赤い。
「……なんか」
「緋莢?」
「陸に言われるのが、一番嬉しいみたいだ」
言いながら感情を整理しているのか、ゆっくりと言葉を紡いだ緋莢は沸き上がる気持ちを必死で押さえているように見える。
願望ももしかしたら入ったのかもしれたいが、彼は一瞬泣きそうに歪んで、そして優しく微笑んだ。氷を纏う彼のその暖かい笑みと、一番という言葉が私の心を一層締め付ける。
私は、仲間の一人で、欠けてはならなくても絶対ではないのだと言い聞かせてきた。
その頑なな律すらを溶かされた気がして、なんだかアホの言う通りになった自分が悔しい。あいつには分かっていたのだろうか。
私だけが傍に居たいと思っていたこと。
バカはきっと、また一人になったら今度こそ死ぬだろうが、そんなのはまず起こることはないのだ。
「よかったな、緋莢」
――――――――――
なんか、あの、26日って気付いて急いで書いたのであれだけどとりあえず陸ちゃんがすげえ緋莢好きでびっくりしましたわ。あとすげえ緋莢が恵まれてて…(笑)
緋莢おめでとう。
緋莢のこと考えてくれる人達がたくさんいてよかったね。
あんま祝ってる内容じゃなくてすみません(*^O^*)
あの集団はバカばっかりだけど、その中でも特にバカだと思う。
それを上回るアホはなんだかんだで楽しく生きていけるだろうからおいといて、とりあえずそのどうしようもないバカを一人にする訳にはいかないのだ。だって、一人にしたら、死んじゃいそう。
他の皆がどう思ってるかは分からないけれど、でも似たようなことを危惧してるんじゃないかとは思う。皆なにかと理由をつけて構いに行って、寂しがるおバカさんに安息を与えてる。無意識か意識的かなんて重要ではない。それをしてくれる人がそれの周りにいることが分かって心底ホッとした。
私は見かけによらず心配性なのだと言われるが、そのバカについてはこのくらい過保護にして丁度いいくらいだ。なにも、生活についてとやかく言うわけでも世話する訳でもない。勝手に心配しているだけなのだから。
そもそも実際一人にしたっていくらバカでも死にはしないだろう。
出会うまで一人で生きてたと言うし、趣味の時間も必要だ。ただ、それでも死んでしまうかもしれないと漠然と思う。
一人に慣れたバカに、アホが手を広げた。たったそれだけで一人から抜け出した、それ故に私は不安なのかもしれない。
バカはすべて諦めていたと言っていたが何処かでは信じたいと思っていたのだろう。いくら汚れたって、バカはバカだ。単純なのだ。だから、何をするかわからない。
やはりどう考えたって間違いなく、牧村緋莢は一人にしてはならないのだ。
「それってさ」
アホが、アホ面で笑う。
当たり前のことだった。
「陸が傍にいれば、問題ないよな」
…そういうことを言いたいのではないのだけれど。アホはアホだから仕方ない。
―――時々緋莢見てるけど、なにかあんの?
言われて初めて自覚したことにびっくりした。なんとも気恥ずかしいことに、薪に気付かれてしまったのにもまた驚いた。アホはアホでも、俊敏なアホの薪は、よく人の仕草に気を配る。鈍感だから意図を本人に聞いてしまう稚拙さがなんとも言えないが、今まで自覚すらしていなかった視線のやり場に困ってつい饒舌になってしまった。アホは私だ。
「緋莢、誕生日だしなー。今の話でもしてやっかな」
「は!?」
「陸が心配してたぞって」
「いやいや…!やめてよね!?」
なんでこんな無神経に話してしまったのか、ああ、ほんとに今日はどうかしてた。
緋莢を一人にしたら危ういというのは、自覚はなかったが相当感じていたらしい。大勢に囲まれている彼を見ると安心して、人の触れ合いを遠くから見ている彼の目をみると心がざわついていた。
もう、居るのに、と何度も思った。
―――陸が傍にいれば。
それじゃ意味がない。皆がいなければ、彼には足りない。
だけれど、そうだったらどんなにいいだろう。そうだったら彼は気付いてないだけなのだ。こんなにも傍に居たいのに。
「陸」
傍に居るのに。
「あっ緋莢」
薪は、私を呼ぶ声がした方に顔を向けて楽しそうに笑う。どうやら私の背後にいるらしい彼を、ゆっくりと振り返ると目があった。
「なにをしてるんだ」
「陸がさ~言いたいことあるらしいよ」
「な、ちょっと!」
やけに声を弾ませていると思ったら、どうしても緋莢にさっきのことを伝えたいらしい。何を言い出すのと怒る前にあのアホは幼なじみの元へ駆けていき、私は緋莢に捕まった。
不思議そうに首を傾げた緋莢の、肩には″本日の主役″の襷。首もとには大きなわっかがかけられていて、それはパーティーの飾り付けに使われるようなキラキラと眩しいものだった。
恐らく、薪が買ってきたのだと思う。幼なじみに止められつつも雑貨屋で下らないパーティーグッズを買い込む姿が目に浮かんだ。
買うアホもアホだが、素直につけるバカにも呆れるしかない。
でもお陰で、言うべきことを一つ思い出した。
「言いたいことって?」
「…誕生日でしょ」
「へ?あ、ああ」
「おめでとう」
「…ありがとう」
ついでのように言ってしまったけれど、これでもすごく緊張している。心臓はバクバクだ。
慣れない言葉なのだろう。照れ臭そうにはにかんだ顔を目に焼き付けて、私はもう一つ、言葉を溢した。
「生まれてきて、くれて」
「?」
「…ありがと、ね?」
言った瞬間、余りの自分のらしくなさにぶわっと羞恥が広がる。こんなこと普通あまり言わないよね、と赤くなったり青くなったり大忙しだ。
でも言っておきたかった。今日ならば許されると思いたかった。
いなくならないでほしい、そんな我儘な願いさえ。
緋莢は、私を丸くなった瞳で見つめ暫し固まった後、ふと体の力を抜いて口を押さえた。
戸惑っているような彼の頬は赤い。
「……なんか」
「緋莢?」
「陸に言われるのが、一番嬉しいみたいだ」
言いながら感情を整理しているのか、ゆっくりと言葉を紡いだ緋莢は沸き上がる気持ちを必死で押さえているように見える。
願望ももしかしたら入ったのかもしれたいが、彼は一瞬泣きそうに歪んで、そして優しく微笑んだ。氷を纏う彼のその暖かい笑みと、一番という言葉が私の心を一層締め付ける。
私は、仲間の一人で、欠けてはならなくても絶対ではないのだと言い聞かせてきた。
その頑なな律すらを溶かされた気がして、なんだかアホの言う通りになった自分が悔しい。あいつには分かっていたのだろうか。
私だけが傍に居たいと思っていたこと。
バカはきっと、また一人になったら今度こそ死ぬだろうが、そんなのはまず起こることはないのだ。
「よかったな、緋莢」
――――――――――
なんか、あの、26日って気付いて急いで書いたのであれだけどとりあえず陸ちゃんがすげえ緋莢好きでびっくりしましたわ。あとすげえ緋莢が恵まれてて…(笑)
緋莢おめでとう。
緋莢のこと考えてくれる人達がたくさんいてよかったね。
あんま祝ってる内容じゃなくてすみません(*^O^*)
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ひさやんらぶい。緋陸かわいい。ちょうかわいい。陸ちゃんかわいい。宅の陸ちゃんもかわいいけどお宅の陸ちゃんも大好きです。素直じゃない子が素直になる瞬間ってかわいいよねやばいよね。やばいやばい。かわいい。かわいい。もうこれ陸ちゃんの誕生日でもいいくらい陸ちゃんかわいい。
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