基本独り言です\(^o^)/
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2025/07/18/Friday
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ひよさんへ【first-その③】
2011/11/09/Wednesday
一番新しいやつ その③
あまり見直してないので、今後修正する可能性は大だね^▽^
一番下にちょっとだけ解説いれまあす
では!
あまり見直してないので、今後修正する可能性は大だね^▽^
一番下にちょっとだけ解説いれまあす
では!
3
一緒に来ないかと、男は言った。当たり前のようにさしのべられた手を、取ったらどんな未来があるのかと思うだけで心臓が跳ねる。
迷いは、無かった。
「お断りするわ」
「………は?」
恐らく男にとって予想外の言葉を、私は自分の持ちうる最高級の笑顔で言い放った。余裕の笑みを崩せたことが痛快なほど嬉しくて仕方ない。なにその間抜け面、勧誘する側がそれでいいと思ってるの?
多分、思い通りに動くのが心底嫌だったのもある。でも殆ど反射的に出たその言葉に偽りはない。
チームに入る、そんなことを私は望んでいないのだ。
私が今まで一人で生きたことは、これからも一人で生きていくことの証明だ。自分を否定することなんて出来る訳がない。私は私に誇りを持っているし、今更変えたところで納得出来るものではない。確かに私はいつの間にか、弱い自分から逃げていた。挙げ句小手先だけの闘いで満足して、燻る熱を見なかったことにしていた。それはどんなにつまらない生き方に見えたのだろう―――鬼柳京介に言われなくても分かっていたのに気づけなかったのはまさに私の弱さだ。
生きることを信念にしてきたけれど、それは己から逃げないということでもある。自分から逃げないために、自分以外の力が必要か?
…答えなど言うまでもないじゃない。
「私は貴方のチームには入らない」
「………」
「突然沸いてでた人のとこなんて怪しくて仕方ないもの。…まぁでも」
感謝はしてる。
そう目を背けながら言ってやれば、唖然と固まったままだった男からの威圧的なオーラが薄まった気がした。
助けに入られた訳ではないが、男のお陰で自らの方針を見つめ直す機会が出来たのだ。とりあえず、仕方ないから、お礼だけは言っておいてもいいだろう。
反応のない様子が気になって、ちらりと目を向ければ、男は俯き微かに肩を震わせていた。はて、と疑問に思う前に男の右手が待ったをかけるように上がり―――
「ブハッ」
限界だったのか勢いよく息を噴き出した。抑えるものがなくなったせいだろう、大口を開けて腹を押さえる鬼柳の笑い声が静かな廃墟に寒々と響いている。
え、なに、私笑われてる?この人私を馬鹿にしてる?何様?とこめかみを引きつかせながらも、鮮やかな笑顔に不思議と目が奪われた。眉間に皺を寄せ不可解にも顔を赤く染めている私を見て、落ち着きを取り戻したらしい鬼柳はこほんとわざとらしく咳をした。
「…悪い」
どうやら、私が怒ったと思ってくれたらしい。
その方がなんとなく都合が良かったので、ムッとした顔のまま口を尖らすことにした。
「人が感謝してるっていうのに失礼な男」
「……謝ったら俺のチーム入るか?」
「結構!」
「はは、だよなあ!」
この男、此方が牙を向ける度に楽しげに笑うものだから怒った風体を装うのも馬鹿らしくなってしまう。だよなあって、なに。
…大体いつまでいる気なのだろう。
勧誘は失敗に終わってるし、今日はもう興味を惹くような捕り物はないだろうに。
「なあ、俺のとこ来てみないか」
「だから入らないって何回言えば」
性懲りもなく勧誘してくる鬼柳に呆れを隠さずにいれば、ゆるく首を振られて否定された。
「入んねーでいいさ」
「え…」
「だけど、俺はアンタのこと気に入ったから。ここで終わる縁にはしたくねえ」
「へ」
「どうせ別に場所には拘ってないんだろ?俺の仲間は楽しいぜ?」
…一体全体何をそこまで気に入ったというのか。元々よく分からないと思っていたが、ますます理解出来そうにない。
理解なんて出来ない、から。
だからなのだろうか。
知りたいと、思うのは。
「…どんなのよ、あんたの仲間って」
「ん~なにかと走り回って自分から背負いこみにいくバカと」
「へえ?」
「偉そうで我儘で仲間のことになると形振り構わないバカと」
「…」
「機械弄りが飯より好物な根暗で一度決めたら絶対曲げないバカかな」
「……バカばっかじゃない」
「ぶはッ」
そうなんだよなぁと、まるでやんちゃばかりする子供を宥めるような厳しくて優しい声で呟くものだから、私は容易に推し量ることが出来た。
きっと、他人から見たら下らないことでもこの男にはなにより大事で、かけがえのない場所なのだろう―――と。
ますます、何故そんなところに私という異邦人を招くのかと疑問は募るばかりだ。大切ならしまいこんでしまえばいいのに。それは酷く楽で、気づかぬうちに甘んじてしまうだろうけれど。
…変化を、充足を、なにより渇望しているようなこの男には無理な話だ。
「どうせあんたが一番バカなんでしょ」
「まあ、リーダーだしな?」
当然だと得意気な顔で顎を持ち上げるのがどこかのガキ大将のようで、込み上げる可笑しさに逆らわずに笑いだせば目の奥がじんと熱くなった。鼻の奥がきゅうとひきつる。
笑いすぎて涙まで流した私をちょっぴり赤い顔で詰って、鬼柳が教えてくれた。
揃いも揃って、バカはバカでも決闘バカというやつらしいこと。
そして彼らは、バカが好きらしいこと。
それを聞いてまたじわりと目玉を潤すものを感じたが、それを気にするよりも沸き立つ心を抑える方が大変だった。掛け値なしに熱くなれる。熱くなっていいのだと、この胸の躍動が教えてくれる。
鬼柳が場所をくれるなら、私はその場所を守ってもいいのだろうか。彼らが上を目指すなら、変化を望むなら、変わらない土台を私は。
「…私、よく食べるけど」
「俺も食べるぜ。なーに、この町じゃ奪ったもん勝ちだろ?なけりゃそうすりゃいい」
「貴方達が?」
「俺らと、お前で」
鬼柳は人に言葉を与えるのが上手いのだろう。完全に乗せられてると分かっていつつ、拒む気にはなれない。
当然のように迎え入れようとされれば、孤独な狼なんていう化けの皮はすぐに剥がれてしまうのに。
「……絶対、負かす」
「なにを」
「決まってるでしょ。あんたを……あんた達を、よ」
「上等、ってな」
その日から私と彼らの奇妙な交流は慎ましやかにひっそりと、そつなく続いていった。すぐに私を溶け込ませてくれた暖かい場所。ほぼ一緒に住んで、毎日喧嘩も決闘もしたし勝利を分かち合った。そうして私はいつか光輝く彼らの背中を見ることを願っていたのだ―――彼らが、彼らでなくなるあの日まで。
【first-fin】.
主人公 小舞 早苗 ♀
髪:朱色
身長:平均
年齢:遊星と同じくらい
一応、出会いは全3話でこれでおしまいかなーと思ってたけどすげー3話目の内容忘れてました笑
一年前に出だしだけ書いて放置とか・・・つら・・・
この後チームと交流深めたりした後あの事件でまあみんなばらばらになって、早苗ちゃんもどっかいくんだと思います。次は遊星とかも書きたいな~と思ってる。気力がない!
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comments**
無題
書いた文章消えたよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおでも大体叫んでるだけだから問題ないよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお理想のリーダー過ぎて瀬戸のばかって文もあったよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
あと追伸で
変化を、充足を、なにより渇望しているようなこの男
この一文は私を殺しにかかってる真顔
っていうのもあったよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
あと追伸で
変化を、充足を、なにより渇望しているようなこの男
この一文は私を殺しにかかってる真顔
っていうのもあったよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
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