基本独り言です\(^o^)/
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2025/07/18/Friday
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きみのいちばんがほしいもの
2012/05/18/Friday
可もなく不可もなく平々凡々と生きてきた少年が、ある日突然世界の救世主になる。
そんな馬鹿げた話あってたまるものかと鼻で笑いたいくらいだけど、まさしくその始まってしまった物語の渦中にいる俺にはもはや苦笑いしか出来ない。
間違いなく面白みもない平坦な起伏の少ない人生を歩むと疑ってなかったのに、ほんとなにが起こるかわからないよな。
そんな訳で突如世界を救うなんていう使命を授かった唐沢薪という俺以外あり得ないだろう俺は、救世主にはなったものの、特に変わりのない生活を送っていた。
今日も、多分。
:::happy birthday dear:::
やばい遅刻する!と喧しく鳴り続ける携帯のアラームを消し、そのついでにメールのチェックをしようと受信ボックスを見て一瞬固まった。起き抜けに見たその画面は、新着メールが数十件もある上にそれが全部違う人からなのだから何事かと思ってしまう。これから行く学校の友人からが殆んどで、件名をチラリと見ればこの異常事態もすぐに収束した。
納得せざるを得なかった。
嗚呼、誕生日ね。
誰の誕生日かって、そりゃこの俺のである。来る17日、俺はまた一つ良き年を重ねたっていうことだ。
にしてもこんなにメールが来るもんなのかと、嬉しさ半分、やはり驚きを隠せない朝だった。皆マメだな?
暫く受け取ったメールを見ていたが、同じ時間に起きたらしい友人らからまた新しくメールが届くのでキリがなくなり一旦読むのをやめた。そもそも寝坊していたので急いで支度しなくちゃならないのだ。残りのメールは学校行ったら読むと決めて俺は誰もいない家を忙しなく駆け回り、やっとのことで家を出る頃には走らないと朝礼に間に合わない時間。
ゆっくりしすぎたな、と家を出てみれば歓迎されるように風がそよいだ。
風にくすぐったいという表現はおかしいだろうが、実際擽るかのように風はいつも俺を受け入れてくれる。微かに笑って、それに押されるがままに学校へと走るのだった。
「おっ薪じゃん!おめっと~」
「メール見た?」
「唐沢くんさっきメール送ったごめーん」
なんだこの歓迎。
誕生日って皆こんなもんだっけ?
あ、でも前同じクラスの田中の誕生日もやっぱ皆で祝ってた…ような。メールは俺送ってないけど。
適当に返事をしつつ自分の席にいくと、先客が出迎えてくださった。誰だよ俺の席にとか思ったのは一瞬のことで、見えた懐かしくて安心する優しい青色に瞬きを繰り返す。
葵?
「あのね、おはよう」
人の席に居心地悪そうに腰を下ろして、もじもじと手を膝の上で捏ねている姿が小動物のようだ。
幼なじみさまは目が合うといつもの笑顔で挨拶をして、いつもとはちょっと違う、恥ずかしそうな顔で視線を外した。
なんだ、なんだなんだ!
「わ、忘れちゃったの」
は?
「…プレゼント」
あ。
あ~。
誕生日ね。成る程これも誕生日効果なわけな。びっくりした。俺の心臓にとても悪影響だから葵サン勘弁して。
プレゼントを忘れてしまって、だから今日の帰りは家に寄って欲しいと必死に訴える葵に俺は照れ臭いやら嬉しいやらで困惑した。なんたって場所が悪い。こんな教室でクラスメイトだらけの場所で正直に喜びを表せられる程男のプライドは廃れてなかった。
だから、いいけど、なんて言いながら視線をさ迷わせてしまう。そんな俺を気にした風もなく、葵はただただ安心したように笑った。
学校の連中にやいのやいの誕生日ネタで弄られたり中にはプレゼントくれたりする奴もいて、充実した1日だったな~といつの間に紙袋一つ分になっていた贈呈品を小脇に葵を正門で待つ。
ほんとは昇降口まで一緒だったが、丁度学校を出るというところで葵は先生に呼ばれてしまったので現在待ちぼうけをしているのだ。
にしても誰かが俺におめでとうを言う度にニコニコと嬉しそうにしては、その手にある物を見て顔を曇らせていたな。受けとるの躊躇したけど、受け取らなかったらもっと曇天になりそうだった。いいのにプレゼントとか。
「なにアンタモテモテね」
いやいやだって多分その辺のコンビニで買った菓子とかばっかだろ?
「まあ意外でもないがな」
え、そう…?なんかそう言われると照れるだろやめて緋莢……
………緋莢?
恐る恐る顔をあげれば、そこには最近見慣れた6つの顔が並んでいた。
俺の特出するもののない人生に突如加わった異端児たち。愛するべき非日常を彩る大切な仲間だ。
皆やっぱりどこか嬉しそうに、中には無表情の奴もいるけど、ここにいるってことは多分………俺も今日1日過ごせば分かる。
俺って幸せ者なんだって。
「誕生日、おめでとう薪」
葵んち寄ってから哉媛さんが店貸しきって誕生日パーティーしてくれるなんていう催しの後、来斗さんにもこっそり言ってみたんだけど、ほら、やっぱさ。
プレゼントなんて別にお前のが一番どうしたって嬉しいんだから。
だから、いいんだって。
――――――――――――――――――――――――――
誕生日おめでとう薪くん(1日遅れ)
なんていうかほんとに薪くんて無意識無自覚なんだよな~遼くんよりたち悪いかも
皆が皆、自分と同じことをされてると思ってるから、薪くんにとっては日常だけどそう思ってるのは薪くんだけなんだよ…
クラスメイトと仲いい薪くんがすきです。
あとプレゼントの中にも本命はいるよね確実に。葵ちゃんが気にしてるのプレゼントだけじゃないと思う!
これ中学生なかんじなのであれだけど、高校とか大学な薪くんもかいてみたいな。たぶん性欲が混じってもっとオープンになりそう。葵ちゃん愛溢れそう!もう絶対牽制ばっかだよ薪くんイケメンワロタ
ありがとうございます。
薪くんおめでとうだいすき。
熱で朦朧としながら書いたよ(笑)
そんな馬鹿げた話あってたまるものかと鼻で笑いたいくらいだけど、まさしくその始まってしまった物語の渦中にいる俺にはもはや苦笑いしか出来ない。
間違いなく面白みもない平坦な起伏の少ない人生を歩むと疑ってなかったのに、ほんとなにが起こるかわからないよな。
そんな訳で突如世界を救うなんていう使命を授かった唐沢薪という俺以外あり得ないだろう俺は、救世主にはなったものの、特に変わりのない生活を送っていた。
今日も、多分。
:::happy birthday dear:::
やばい遅刻する!と喧しく鳴り続ける携帯のアラームを消し、そのついでにメールのチェックをしようと受信ボックスを見て一瞬固まった。起き抜けに見たその画面は、新着メールが数十件もある上にそれが全部違う人からなのだから何事かと思ってしまう。これから行く学校の友人からが殆んどで、件名をチラリと見ればこの異常事態もすぐに収束した。
納得せざるを得なかった。
嗚呼、誕生日ね。
誰の誕生日かって、そりゃこの俺のである。来る17日、俺はまた一つ良き年を重ねたっていうことだ。
にしてもこんなにメールが来るもんなのかと、嬉しさ半分、やはり驚きを隠せない朝だった。皆マメだな?
暫く受け取ったメールを見ていたが、同じ時間に起きたらしい友人らからまた新しくメールが届くのでキリがなくなり一旦読むのをやめた。そもそも寝坊していたので急いで支度しなくちゃならないのだ。残りのメールは学校行ったら読むと決めて俺は誰もいない家を忙しなく駆け回り、やっとのことで家を出る頃には走らないと朝礼に間に合わない時間。
ゆっくりしすぎたな、と家を出てみれば歓迎されるように風がそよいだ。
風にくすぐったいという表現はおかしいだろうが、実際擽るかのように風はいつも俺を受け入れてくれる。微かに笑って、それに押されるがままに学校へと走るのだった。
「おっ薪じゃん!おめっと~」
「メール見た?」
「唐沢くんさっきメール送ったごめーん」
なんだこの歓迎。
誕生日って皆こんなもんだっけ?
あ、でも前同じクラスの田中の誕生日もやっぱ皆で祝ってた…ような。メールは俺送ってないけど。
適当に返事をしつつ自分の席にいくと、先客が出迎えてくださった。誰だよ俺の席にとか思ったのは一瞬のことで、見えた懐かしくて安心する優しい青色に瞬きを繰り返す。
葵?
「あのね、おはよう」
人の席に居心地悪そうに腰を下ろして、もじもじと手を膝の上で捏ねている姿が小動物のようだ。
幼なじみさまは目が合うといつもの笑顔で挨拶をして、いつもとはちょっと違う、恥ずかしそうな顔で視線を外した。
なんだ、なんだなんだ!
「わ、忘れちゃったの」
は?
「…プレゼント」
あ。
あ~。
誕生日ね。成る程これも誕生日効果なわけな。びっくりした。俺の心臓にとても悪影響だから葵サン勘弁して。
プレゼントを忘れてしまって、だから今日の帰りは家に寄って欲しいと必死に訴える葵に俺は照れ臭いやら嬉しいやらで困惑した。なんたって場所が悪い。こんな教室でクラスメイトだらけの場所で正直に喜びを表せられる程男のプライドは廃れてなかった。
だから、いいけど、なんて言いながら視線をさ迷わせてしまう。そんな俺を気にした風もなく、葵はただただ安心したように笑った。
学校の連中にやいのやいの誕生日ネタで弄られたり中にはプレゼントくれたりする奴もいて、充実した1日だったな~といつの間に紙袋一つ分になっていた贈呈品を小脇に葵を正門で待つ。
ほんとは昇降口まで一緒だったが、丁度学校を出るというところで葵は先生に呼ばれてしまったので現在待ちぼうけをしているのだ。
にしても誰かが俺におめでとうを言う度にニコニコと嬉しそうにしては、その手にある物を見て顔を曇らせていたな。受けとるの躊躇したけど、受け取らなかったらもっと曇天になりそうだった。いいのにプレゼントとか。
「なにアンタモテモテね」
いやいやだって多分その辺のコンビニで買った菓子とかばっかだろ?
「まあ意外でもないがな」
え、そう…?なんかそう言われると照れるだろやめて緋莢……
………緋莢?
恐る恐る顔をあげれば、そこには最近見慣れた6つの顔が並んでいた。
俺の特出するもののない人生に突如加わった異端児たち。愛するべき非日常を彩る大切な仲間だ。
皆やっぱりどこか嬉しそうに、中には無表情の奴もいるけど、ここにいるってことは多分………俺も今日1日過ごせば分かる。
俺って幸せ者なんだって。
「誕生日、おめでとう薪」
葵んち寄ってから哉媛さんが店貸しきって誕生日パーティーしてくれるなんていう催しの後、来斗さんにもこっそり言ってみたんだけど、ほら、やっぱさ。
プレゼントなんて別にお前のが一番どうしたって嬉しいんだから。
だから、いいんだって。
――――――――――――――――――――――――――
誕生日おめでとう薪くん(1日遅れ)
なんていうかほんとに薪くんて無意識無自覚なんだよな~遼くんよりたち悪いかも
皆が皆、自分と同じことをされてると思ってるから、薪くんにとっては日常だけどそう思ってるのは薪くんだけなんだよ…
クラスメイトと仲いい薪くんがすきです。
あとプレゼントの中にも本命はいるよね確実に。葵ちゃんが気にしてるのプレゼントだけじゃないと思う!
これ中学生なかんじなのであれだけど、高校とか大学な薪くんもかいてみたいな。たぶん性欲が混じってもっとオープンになりそう。葵ちゃん愛溢れそう!もう絶対牽制ばっかだよ薪くんイケメンワロタ
ありがとうございます。
薪くんおめでとうだいすき。
熱で朦朧としながら書いたよ(笑)
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